自身の子が、離婚と再婚の狭間で無国籍で生まれてきた、という経験を持つ著者が、現行民法の問題に対してライフワークとして取り組んでいる内容を纏めた本です。
僕は法学部時代紫法会という法律を学ぶサークルにも入っていました(バンドサークルと掛け持ち!)。当時は民法総則を中心に勉強していて、我妻栄先生の纏めた法例なども学んだのですが、本書でなぜ民法に無国籍者が生まれてしまう瑕疵があるのか、という点を掘り下げる中で、我妻先生のお考えが纏められていて、そのお名前を懐かしいと思うと共に、そうだったのか、と考えさせられる内容の本でした。
2024年現在も、まだ根本的な解決には至っていないので、もっと多くの人にこの問題は知られて、解決されるべきだと思いました。